司法修習のいわゆる二回試験で約70人の不合格者が出たというニュースがあったが、不合格者の多くは、不動産の即時取得を認めるような答案を書いて落ちたんだそうだ(ここで言っていることもその線に連なる話なんだろう)。そう聞いた限りでは到底あり得ないバカ修習生が70人いたように聞こえるけれど、いくら何でもこの話、何らかの裏はあるだろうと思う。そもそも不動産であるかが微妙な建てかけの建築物が目的物だったとか、例えばそんなような事情が。あるいは何の裏もないのかもしれないが、まあ何せ自分たちは、すっかり刈り込まれ整理されてしまった伝聞情報をそのまま信じないように、と教わってこの1年半を過ごしてきたもので。
一方でこんな意見もあった。「司法試験は、実務家になる素養のある人間を選別するための最良の問題を出しています。ロースクールは、実務家になるための勉強をするところであり、だからこそ、その卒業資格が司法試験の受験要件になっています。とすると、ロースクールは、司法試験に合格するための教育(=実務家になるための教育)をすべき機関のはずです。」…この人(まあ有名人だな)によれば、「この簡単な3段論法が分からない官僚やロースクールがいるとすれば、それは、受験生にとって大変不幸なこと」なのだそうだ。先学期は3段論法に含まれうる誤謬のパターンみたいなのも教わったが、これはどうだろうな。