• 2日目の昼飯どき、第4クォーター残り8分みたいな位置。ここまで形式面ではまったくいつものスタイル(あんなシーンやあのキャラもある)。たくさんのトピックが回収されつつあるが山場はまだ先。
  • ハローワークをのぞきに行って帰り、そして晩飯どき。あと5ページ。
  • 晩飯を食べて読み終える。この『1Q84』という小説の言っていることのかなりの部分は過去の長編作品を受け継いだものになっていると思う。この小説はまるで自分のために書かれているようだ、と男としてとりあえずそう感じるが、女性読者の方々もきっとその点は同じにちがいない。今後いろんな解釈、深読み、元ネタ探し、メタファー探し等々がぶわっと出回るんだと思うけれど、とりあえずただそのまんま読んでOKなのが彼の小説だと思うんで、そういう感じでたくさんの人に読まれてほしいな、などと僭越なことを思う。や、ていうか…自分は日ごろ「本は小説だと村上春樹のしか読み進められない特異体質だ」などと人には説明しているが、同じ特異体質な人が世の中に山のようにいるからこそ彼の小説だけがこれだけ売れるのだし、その特異体質同志各位はきっと自分と同じように、とりあえずただそのまんま読んで、その結果として感動その他さまざまのものを得ているのであるはず。もちろんそれは平易であるというのとはちがうし、深く読める人に対してはそれ相応の世界が開かれているのだとは思うが。