FM東京の番組「SCHOOL OF LOCK!」、いまは被災者を励ます特別編成なのだけれども、Perfumeはあえて自分の放送枠を通常と同じ時間で放送する、ということでそれを聞いた。やはり震災のあとで収録(あるいは生放送?)したもので、番組に寄せられたティーンエイジャーの被災者のメッセージを紹介してコメントする、というものだった。
放送内容はこんなぐあい。決して特別うまいことを言えているわけではないけれど、自分のパフォーマンスで聴衆に心を届けるという仕事を選んだ覚悟や、その仕事で実績をあげていることから生まれる責任感が、ストレートに伝わる内容だったと思う。この真摯さは数あるPerfumeの魅力のひとつで、それを今晩もまた感じることになった。
番組中には『love the world』と『願い』という2曲が流れた。『願い』の方は普通に考えても今の状況に合った曲だと思うが、『love the world』の方は、なかなか簡単でない。このとてもスタイリッシュな曲の歌詞は、いちおうは、男の子をちょっと翻弄してみたりする女の子の気持ちを描いたものになっている、ようにも見える…が、いろいろな謎を含んだものになっている。たとえば、だいいちその歌詞でなぜlove "the world"なのか、とか。
しかし今晩、被災者やその他の人々に向けた曲としてこの曲が流れると、この曲が含んでいるたくさんの意味のひとつの相が少しだけ見えてくる気もする。「あきらめないで」とか「一番星さがす 手が震えても」といった、被災者に向けた言葉としてもそのまま受け取れるようなくだりと重ね合わせたりすると。
しかしそれも、あくまでひとつの相に過ぎないと思うし。なんにしても、Perfume worldの深さには、いつもびっくり。