ラ・メゾン・デュ・ショコラから、バレンタインデー用の商品紹介の葉書が来る。苦笑するしかない。
 
ガトーショコラのレシピがだいたい固まったので、備忘を兼ね、いるかもしれない物好きな方のためにここへ。フランスのサイトで見つけたレシピを少しいじったもの。アーモンド入りガトーショコラ(ガトー・ショコラ・オ・ザマンド)という名前になっていたが、食べた感じは、いわゆるフォンダンショコラ。中が生焼けになる焼き上がりで、ココアの粉を使って生地を軽くする、ということをしていないので、どっしり、というか、ねっちりしている(しかし空気はちゃんと入っていないとイカン)。 その代わり、ココアを混ぜないぶん純粋にチョコレートの味(というかカカオバターの味)がしていると思う。自分はココアや生クリームを使ったやつを今ひとつ物足りなく感じていたので、どっしりねっちりが大好きなフランス人ならもっとヘビーなレシピで作っているはずだと思って探し、これにたどり着いた。誰でも気に入るというものではないけれど、自分はとても好き。
 
<材料> (15cmの丸形1個分)
卵M3個(卵黄と卵白に分離)、ビターチョコレート150g、バター120g、グラニュー糖100g(30g+40g+30g)、アーモンド粉45g、薄力粉60g、塩ひとつまみ、洋酒小さじ1.5、上に乗せるスライスアーモンド適量、強力粉少々、型の底用の型紙(このレシピでは底には敷かない)
 
<手順>
A:型にはバターを薄く塗って強力粉をまぶし、冷やしておく。
B:残りのバターはポマード状に軟らかくしておく。(暖かいところに置いておくか、薄く切って金属製ボールにいれ、ボールを火であぶる。)
C:チョコレートを溶かして、30度台まで(熱さを感じない程度まで)冷ます。いったん温度を上げてから下げるということをしないで済めばそれに越したことはないんだろうが、ものぐさな俺サマにはけっこう難しい。
D:BとCを混ぜる。
E:卵黄をグラニュー糖30gとともに泡立てる。
F:DとEとグラニュー糖40gとアーモンド粉と洋酒を混ぜる。
G:薄力粉をFに、練らないよう混ぜる。
H:卵白に、残りのグラニュー糖30gのうち少々を入れて軽く泡立て、次に塩と残りのグラニュー糖を入れて、ツノが立つまでしっかり泡立てる。
I:Hの4分の1量をGに入れてざっくり混ぜ、それをHの残りに入れ返して、白黒の縞模様に見えなくなるまで、泡をつぶさないように混ぜる。
J:Iを型に流し、スライスアーモンドを上一面に、縦に刺すようにして乗せ、なでて少し斜めにする。
K:アーモンドを刺したJの上に型紙1枚を乗せ、200度で30分焼く。型紙を乗せるのは、うちの小さな電気オーブンでは生地に火が通る前にアーモンドが黒こげになるので、それを避けるため。この点はオーブン次第だと思う。(もちろん温度や時間の設定も。)
L:焼き上がって10分ほど経ち、粗熱が取れたら型からはずし、ひと晩放置する。冷めるに従って中央がへこみ、いかにもガトーショコラな感じになる。
 
チョコレートはカルマ (Carma) というブランドのセミスイートチョコ(ダーククレマンという名前)が今のところ一番おいしかった。アーモンドは、マルコナ種という種類のがあれば、カリフォルニアモノよりその方が旨い。洋酒はキルシュワッサーを使った。ラム酒は酒自体の味が強いので、ケーキの味が変わることを避けるためキルシュに。いずれグランマルニエに漬けたオレンジの皮を入れてみたいと思う。どうせ味が変わるならはっきり変えましょう、ということで。