何とかかんとか候補を決めて、都議選の投票に行ってきた。大勢が立候補しているにもかかわらず、消去法で決めようとすると全員消去したくなるというきびしー選挙戦であった。今回の選挙を通して期待したいことは特にない。
2ちゃんねる的にはやはり外国人地方参政権へのスタンスが大事な踏み絵らしいが、個人的には、公正で効果的な政策が立案、執行されるなら国籍はどうでもいいし、国籍に着目することでそういった政策立案執行能力の判断ができるとは思っていない。もっとも以上は被選挙権の話。選挙権はちょっと難しい。・・・が、ことの本質は国籍云々ではなく(ナショナリストにとってはこれがまさに本質なんだろうが)、何らかの意味でカルト的な集団が、選挙人−被選挙人でつるんで、不公正あるいは不合理な意思形成をバンバンやってしまうことだろうと思う。その種の弊害ならば、現時点ですでに我が国民である日本人が生じさせている。
 選挙に期待しないといえば、天木直人氏が、自己サイトをしばらく更新しないという宣言をした。彼は前々から、政治的意見の発信が馬鹿馬鹿しくなって自分の生活に集中した方がマシだと思うようになったらあっさり止める、と公言していたので、今回の宣言もその線に沿っているのだと思う。このへんのメンタリティーが似通っていると思う自分としては、彼が政治運動を馬鹿馬鹿しく感じるようになる可能性は高いと常々思っていた。馬鹿馬鹿しい「と感じる」人が増えることこそが現実の馬鹿馬鹿しさを生む原因であることは頭では分かるが、「せめて自分だけは」と意気込んだところで報われる可能性はゼロに近い、というのも現実。いっぺん社会丸ごと堕ちる所まで堕ちて、精神的・経済的生活の現実に根ざした危機感が、社会構成員の多数に、自然に、同時発生的に、発生する時までは、どうにもならないような気がする。