• オービックの株はそれほど手出しする甲斐のある株でもないっす。

  • ライヘンバッハという哲学者の言ったこと: 「次の文章は、さる著名の哲学者の著作からの抜粋である。『理性とは実体であり、また無限の力であり、その無限の質料は、自然および精神生活のすべての根底に横たわる。理性はさらに、その質料を運動せしめる無限の形相であり、あらゆる事物がその存在を引き出すところの実体である。』多くの読者は、この種の言語的産物に我慢ができず、それになんの意味も見出せないことから、、そんな書物は火の中に投げ込んでしまいたいと思うだろう。このような感情的反応から論理的批判へ前進するためには、博物学者がカブト虫の珍らしい標本を調べる時のような中立的観察者の態度で、いわゆる哲学的言語を研究することが必要となる。誤謬の分析は、言語の分析に始まるのである。哲学を研究するひとびとは、通常はアイマイな表現方法にいら立ちはしない。かえって初めに引用したような文章を読むと、そのようなひとびとは、この文章を理解できないのは自分のせいだ、とおそらく考えることであろう。したがって彼らは、幾度も幾度もそれを読んだあげく、なんだかわかったと思えるような状態に到達する。・・・このようなモノの言い方に慣らされてしまって、『教養』のより少ないひとびとなら言うであろうような文句をすべて忘れてしまったわけだ。」 もっと若い時分に、こういう、意味の通る、正気な文章に接していればよかった。そういう機会を得ていれば投げ出さずに済んだことが、いくつかあったと思う。「さる著名の哲学者」とはヘーゲルのこと。