きのうの対談、最新時事の話以外に特に新しい話はないが、やはり外交の話が中心だった。鈴木宗男外交政策はその根拠付けがもっぱら政治力学的なものと資源・エネルギー確保の必要性からくるものに終始していて、倫理的な面からの話は出てこない。ただ、他のコメンテーターがこの種の問題をシミュレーションゲームの戦略を語るノリで嬉々として語るのに対し、この人は、灯油がなかったら北海道の冬をあなたどう乗り越えますか、的な庶民感覚から説き起こすことを決して忘れないので、そこが草の根的人気の秘訣だろうと思う。また、国際紛争は倫理観の衝突が底にあるときに一番悲惨な結果を招くのであるし、価値観など基本的に比較不能なのだと心得て鈴木宗男的に考えるべきなのかもしれない(なんか長谷部恭男の本を思い出したり。そういうことが書いてあったわけじゃないけど)。
会場売りしていたムックを買って読むと、山口二郎が北海道を「負け組アイランド」と呼んでいる。東京から見てもいまの北海道は確かにそんな印象がある。けれどそんな島だからこそ竹中平蔵に対抗できる発想が生まれてくるような気がして、つい北海道発のものには注目してしまう。鈴木宗男もそうだし、つい3ヶ月前、人に引き留められるまでは北大に行こうと思っていたのもそう。