派遣村がどうこうという話があったこともあり、ここ数日ネット界隈では派遣労働者の自己責任論みたいなのが目立つ。正社員なんかやだ、と言った同じ口で派遣切りにも不満を言ったというなら一理あるが、そういう構図に該当する人って、果たしてどれほどいるんだろう。また、該当するとしたところで、二理以上あるかどうかはよく分からない。全人格的従属を要求される正社員を選ぶか、ブルーカラーなのに先任権も何もない無保障の自由を選ぶか、という究極の選択みたいなのだと、選択肢自体まともではない。
ただ、多くの人にそんなような選択肢しか提供されないとすれば、それにはそれで構造的な理由があるだろうし、会社はけしからん、とただ言って終わる話でもない。まあ、解がないとうすうす感じている連立方程式を仕方なくこねくっているようなものなんだろうから。